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【セミナーレポート】AI 時代に求められる印刷事業の再定義 〜印刷業界の変革期に企業が向き合うべき問いとは〜

開催日時
2026年1月29日(木) 11:00
開催場所
名古屋市国際展示場(ポートメッセなごや 会議ホール)

2026年1月29日、弊社(データインサイト)COOの山元が登壇したセミナー「AI時代に求められる印刷事業の再定義」が開催されました。

印刷業界の2030年の市場規模は、約18%減の2.5兆円まで縮小すると試算されています。この大きな転換期において、AIを単なる効率化の道具ではなく、事業を「再定義」するためのパートナーとしていかに活用すべきか。当日の講演内容をレポートします。

1. AIは「85%」まで。残りの「15%」にこそ真の価値がある

セミナーの冒頭、「AIはどれだけ進化しても、担えるのは85%まで。残りの15%は人間にしか担えない領域である」という、私たちが大切にしているビジョンを提示しました。

  • AI(85%): 組織や社会に蓄積された膨大なデータを集約し、パターンや傾向を導き出す「集合知」の領域。
  • 人(15%): プロフェッショナルが持つ、言語化しきれない「個別知」、そして長年の「経験」と「人格」に基づく「インサイト」の領域。

AIに仕事を奪われるのではなく、AIによって「作業」を代替させた分、人間は差別化の源泉となる「思考」に注力する。これこそが、データインサイトが提唱する「人とAIの共進化」の本質です。

2. 印刷業界におけるAI活用の現在地と「壁」

印刷業界でも、校正・校閲の効率化や、感性脳科学を用いた「売れるデザイン」の可視化など、AIの導入は進んでいます。しかし、現場では依然として「セキュリティへの懸念」や「具体的な使い道がわからない」といった声も根強くあります。

しかし、私たちはAI浸透を阻む真の原因は技術ではなく、「組織・文化の壁」にあると考えています。

経営層、マネージャー、メンバーの各層でゴール設定が曖昧なままでは、責任の逃れ合いが生じ、変革は進みません。「言い出しっぺが損をしない文化」と「一貫したゴール設定」こそが、AI導入を成功させる鍵となります。

3. グローバル事例:AI面接官が拓く新たな可能性

業界の枠組みを超えたAI導入の好例として、弊社が手がけるケニアでの採用事例を紹介しました。外国語での面接対応が難しいという課題に対し、AI面接官を導入することで、スキームを大幅に改善しました。それにより、単なる効率化に留まらず、面接プロセスの品質向上を実現し、最終的に3名の優秀な人材獲得に成功しました。これは、AIが「言葉の壁」を取り払うことで、人間が「意思決定」という本質的な役割に集中できた事例と言えます。

4. 差別化を生むのはAIではなく人

AIが普及し、誰でも一定の品質のアウトプットを出せる時代において、最大の懸念は「人が考えなくなること」です。AIは業務の効率化、分析、予測といった分野では人間よりはるかに優秀ですが、あくまでも公開情報の集合知にすぎません。サービスの差別化における「どこで勝つのか」「何が価値なのか」といった最終的な判断は人の領域であり、人だからこそ為せる業務なのです。人の持つ知識、経験、ノウハウを言語化し、AIという武器に落とし込める人材こそが、印刷事業に限らず次世代のビジネスをリードするでしょう。

5. おわりに:未来への展望

印刷業界の未来は、デジタルへの完全シフト、BPOによるシェア拡大、あるいはAIを活用した新市場の創出など、再定義の方向性は多岐にわたります。

ですが、再定義の方向性が違えども、「人が担う15%をいかに最大化するのか」という課題は印刷業界において共通するものです。人にしかできない領域を中心に据えた再定義こそが今、求められています。

データインサイトは、これからも印刷業界、そして日本企業のAI現場浸透を、戦略から実装まで支援してまいります。

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